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論文掲載のお知らせ

「がんを瞬時に判定するAIが誕生」メドメインが胃・大腸における病理診断(上皮性腫瘍)スクリーニングAIの開発に成功

2020年1月30日、広島大学の有廣光司教授, 加藤慶ならびにメドメイン株式会社の飯塚統, Fahdi Kanavati, Michael Rambeau, 常木雅之(責任著者)による、「胃・大腸における上皮性腫瘍の病理組織学的分類を可能にするAIモデルの開発」に関する論文がNature Publishing Group刊行の「Scientific Reports」より出版されました。

【論文タイトル】(原文)Deep learning models for histopathological classification of gastric and colonic epithelial tumors(和訳:胃・大腸における上皮性腫瘍の病理組織学的分類を可能にするAIモデルの開発)

論文リンク:https://www.nature.com/articles/s41598-020-58467-9

DOI: 10.1038/s41598-020-58467-9

PubMed Link:https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/32001752

高まるAIによる病理画像解析への期待

世界的な統計の中でも病気死因の上位カテゴリーとなる癌。その種類の中でも患者数・発症数で特に胃・大腸癌は主体を成しています。その為、多くの医療機関でこれらの癌の診断を行うための内視鏡を用いた微小生検材料の病理診断の検査数は非常に多く、また増加傾向があるとされています。

ただし、これらの診断を行う「病理医」は国内外において慢性的に不足しており、病理医が1人で診断を担っている医療機関も多く、労働負荷は非常に大きくなっています。そして、多くの医療現場で病理診断を他院や検査センターに依頼している現状があります。

そのような状況からも患者の方へのより効率的で迅速な病理診断が実現できるワークフローの整備が望まれており、病理組織学的判定のスクリーニングが可能になるAI開発には世界中の医療従事者から大きな期待が寄せられています。

AIによる病理画像解析のきわめて高い精度

メドメインでは複数の医療機関との共同研究により、それぞれ4000例を超える胃・大腸の病理組織標本に対して標本単位のデジタルイメージ(whole slide image)を作成し、自社開発のアノテーションツールを用いた病理医による教師データの作成を行い、これらを深層学習させることによって、病理画像解析のAIモデルの開発に成功しました。開発には、スーパーコンピュータシステムが用いられ、試験データによる検証の結果、機械学習の精度の評価に用いられる指標「AUC」がいずれも0.96以上(1に近いほど判別能が高い)という、きわめて高い精度(病理専門医の正答率に肉薄した精度)を得るに至りました。

(上図が胃、下図が大腸のAIモデルの精度の評価を示す)

このように病理画像のAI解析による判定結果の精度は高く、病理組織標本レベルで判定結果が得られることからも、実際の病理診断の現場において、スクリーニングに使用することで診断の効率化・労働負荷の減少など、実用可能なレベルに到達している点を本論文の中で述べています。メドメインでは、近日中にこのAIによる病理画像解析を医療の現場で円滑にご利用いただけるように、病理画像のAI解析システム「PidPort」の正式なサービス開始を予定しています。

PidPortは、Deep Learning / AI による独自の画像処理技術によって超高精度で迅速な病理スクリーニングを可能にする他、遠隔病理診断の機能も有しており、既に国内外の多数の大学・医療機関で試験運用・実証実験を行なってきております。日々の業務の効率性をより高め、医療従事者の方々にとって、より心地よく診断ができる医療環境の実現を私たちメドメインはテクノロジーの力でサポートします。